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2004年 09月 28日
『ダイヤモンドの輝きについて』も早くも第4弾である。これから
最重要課題のカットについて、まずは鑑定書に記載されている 内容から解説していこう。カットのそれぞれの項目は一体 どのような意味を持っているのだろうか?理解が深まるにつれ、 どういう点を重要視すればよいかが見えてくることだろう。 さて、一概にカットと総称するが、このカット評価の対象となる 項目は多岐にわたる。お手元の鑑定書を開いていただこう。 以下の項目全てがカット評価の対象となる。 ・Measurement(寸法) ・Depth(深さ) ・Table(テーブル%) ・Girdle Thickness(ガードルの厚さ) ・Culet(キューレット) ・Finish(フィニッシュ) ・Polish(研磨) ・Symmetry(対称性) この中で、全く輝きに関係ない、又は殆ど関係ないものを 選んでみると、ガードルの厚さとキューレットである。どちらも 本来衝撃で石が欠けてしまうのを防ぐ為に付けられている 部分である。多面カットに(実は通常の58面カットにも)良く 見られるが、ガードル部分にファセット(面)をつけること自体 は耀きには全く意味を成さない。それどころか面を付けること によって重量を増やす効果がある。最近カットに対しての要求 が非常に厳しくなり、原石からの歩留まりが悪くなる一方で、 少しでもカラット数を稼ごうとガードルファセットを施す例が 多くなってきている。 また、寸法や深さなども現在のバイヤーの仕入れ状況を 見ている限りにおいてはあまり気にする必要のない項目だ。 テーブル%とにおいてもしかり。もともと日本人のバイヤー は世界中で最もピッキー(良い所取り)な買い付けをして いる。異業種からの参入でもない限り、よほど変な買い 付けは行われていないのが現状である。 では逆に、もっとも輝きに関係すると思われるものはどれ であろうか?あくまで一般的なレベルで言うと、それは シンメトリー対称性と研磨ということになる。最近どこの ブライダルコーナーにも置いてあるハート&キューピット のダイヤモンド。8本の弓矢のような模様と8個のハート の模様が出ているダイヤモンドなのだが、これは面と面 のバランスがきれいに取れている、つまり左右対称、上下 均整が取れているものに出るものなのだ。 面と面のバランスがきちんと取れているということは、内部で 反射して戻ってくる反射光や分散光が、ほぼ100%にちかく 戻ってくるということ(もちろん細かな角度なども大切だ)。 これが戻ってくるかこないかが普通のダイヤモンドの輝く、 輝かないであり、これ以上を目指しているダイヤは、いかに 内部で増幅させていくかという点に留意している。ブランド系 のダイヤの輝きの秘密はここにある。 世界的に見ても、シンメトリーとポリッシュがベリーグッドか エクセレントであればプレミアムが付く(約5%程度)。 ちなみにクラス1と呼ばれる評価の高いものの条件を 述べてみよう。 テーブル%:53~60% ガードル厚:ミディアム~スライトリースィック クラウン角:34~35度 パヴィリオン角:43度 シンメトリー:VG、EX ポリッシュ:VG、EX テーブルは広くなればなるほどブリリアンシー(白色光)が 増えてカラーを良く見せるし、リカットも容易なので、狭すぎる よりも広いほうが評価が高くなる。 今回カット評価の内容を軽くなぞってみたが、これでまず 第一関門をクリアしたところというところだ。まだまだカットに 隠された秘密は多い。次回以降をご期待頂きたい。 感想はこちら。danzi@excite.co.jp
by danzi
| 2004-09-28 01:52
| 宝石
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