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2008年 04月 26日
さて、久々の投稿であるが皆さんはいかがお過ごしだっただろうか?
私はといえば、本業以外の部分で仕事が山積しており、特に先月までは 年度末という事もあり、役所へ提出する資料作成などでほぼ徹夜が続く といった日々を過ごしていた。ようやくちょっと落ち着きを取り戻しつつある 今日この頃である。 さて今回は、読者からご質問を頂戴した俄-NIWAKA-を取り上げて みたいと思う。ご存知の方も多いブランドだと思うが、間違いなく現在の ブライダルの一つの流れを形作ったブランドであり、海外進出を果たした ブランドでもある。その中身についても相当濃いものがあり、到底コメント 欄で書ききれる内容ではない。今年はまだ投稿していなかった!という 事もあり、頑張って書いてみよう。 久々にお付き合い願いたい。 まず最初にお断りしておきたいのだが、私は俄の青木社長とは旧知の仲 であり、知らず知らず俄寄りのコメントをしてしまう可能性が非常に高い。 それが今まで俄に対しての記事を書く事がなかった理由なのだが、その旨を ご了承いただいた上で今回の記事についてはお読みいただきたい。 さて、俄というブランドに対して皆さんはどのようなイメージがあるだろうか? 京都の地に生まれ育った、日本の匠の技が詰まったブランド。そしてどちらか といえば保守的なイメージが先行するブランドであるのは間違いないだろう。 しかしその実態はといえば、業界の先頭をひた走る革新的なブランドだ。その 際たるものがPT950ハードプラチナの採用だろう。一般的なPT900よりも 純度が高く、鍛造ほどではないにせよ強度も高い。これはただ単に良い 素材を使用したという事ではない。PT950とはプラチナ製品の世界基準 なのだ。 世界でも稀に見るほどプラチナジュエリーが氾濫している日本だが、こと 純度という点では世界基準に対して遅れを取っている。海外ではプラチナ 製品はといえば950であり、日本のように850や900といった純度のものは まず見かけることがない。(※プラチナの場合、純度は1000分率で表示。 950ならば95%、850なら85%がプラチナである。) そうした中、世界基準に合致し、さらに日本製品ならではの特徴(強度)を持つ 素材を使用している。世界のマーケットを視野に入れて商品開発をしている ということなのだ。国内ブランドは数多いが、果たして、今どれだけの国内 ブランドが世界のマーケットを視野に入れているのか、はなはだ疑問である。 ホワイトゴールドにしても同様だ。俄のマリッジリングは素材を選択できること でも有名だが、なかでもホワイトゴールドはロジウムメッキを使用していない。 それは、通常のホワイトゴールドが安価なパラジウムを割金として使用する のに対し、俄のホワイトゴールドはプラチナを使用するからなのだ。そこには、 ユーザーが指輪を使用しメッキが剥れたときに起こる色変わりを防ぐ事が できるという、ユーザー重視の考え方がある。 作りについてもかなりしっかりとしている。青木社長自身が職人上がりという こともあるのだろうが、付け心地の良さ、仕上げ具合、素材など、随所にその こだわりが表れている。それは青木社長自身の頑固さの表れでもあるのだが、 プラチナが高騰している昨今、敢えてプラチナ950を採用したというエピソード からもそれが分かるのではないだろうか?もっとも、周囲はそれをフォローして いくのに大変だということのようだが・・・。 そして、圧倒的にプロモーションが上手い。リングの一つ一つに名前を付け、 ネーミングの由来と願いというストーリーを付けていることを筆頭に、社内の 人間だけでなく外部、特にメディア関係の人間を入れ、徹底してストーリー性 を練り上げている。これを批判する業界関係者は多いが、アウトソーシングは 当然の手法。海外のブランドはもっと徹底的にやっており、批判する事自体 自分たちの視野の狭さ、経営者としての器の小ささを示すようなものだと 私は思っている。付加価値を如何に高め、ユーザーの満足度を追及するか。 それに対する一つの答えがここにあると思う。 ただ、デザインとしてはマリッジリングについては申し分ないが、エンゲージ についてはちょっと弱い印象があった。デザインが懲りすぎていたり、逆に 何の変哲もなかったりで、マリッジに比べて選択肢に困るイメージがあった。 月彩や初桜といった最近のモデルではかなり秀逸なデザインが登場してきて いるが、それでも他のブランドと比較すると選択肢に困るような印象がある。 最近ではN.Y.NIWAKA(ニューヨークニワカ)という、アメリカ製の逆輸入 デザインを一部で展開しているが、これについてはデザイン、仕上げともに 今ひとつぴんとこないし、俄が持つ独自性というものを感じることはない。 対して、同じ兄弟ブランドであってもルシエについては、俄以上に徹底した ストーリー性を感じさせるブランドだ。最初からエンゲージとマリッジを連動 させたストーリーが出来上がっており、俄と違って枠のみの供給もするという。 これは、販売店のダイヤモンドであっても、ユーザー持ち込みのダイヤモンド であっても、ルシエの枠に留めるということ。このように、ブランドによって コンセプトを変えて展開するという柔軟さは、取扱店も多岐に広げる事が できる。このスタイルならば取り扱える、という窓口の広さに繋がる。 この辺りは青木社長のしたたかな経営戦略を垣間見る事ができて楽しい。 このように、俄というブランドは他の日本のブランドと比較しても、頭一つ 飛び出たコンセプトを持ったブランドだと評価している。作りの良さはもちろん、 素材へのこだわり、ブランドコンセプトなど、経営者の視点の違いが明確に 差となって表れている気がする。アメリカ進出も果たしており、世界に進出 していくブランドの一つである事は間違いない。今後のブランド展開が楽しみ である。 感想はこちら。:danzi@excite.co.jp
by danzi
| 2008-04-26 02:02
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